最高裁判所第三小法廷 昭和28(オ)1053 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人長山直樹、同鍛治利一の上告理由第二点及び第五点について。
上告人の主張する特約のあつた事実は、本来これを主張する上告人において立証
する責任があり、その事実が証拠によつて認められないかぎり、上告人の請求は排
斥を免れないのである。従つて原判決が先ず右特約のあつた事実を認める証拠がな
いと判示しながら、さらに他の証拠を挙げて右特約のなかつたという事実を判示し
たのは、念のために附加した説明に過ぎないと認むべく、これを必要な事項の記載
ということはできない。それゆえ原判決が右説明中に乙第三号証(登記済証)を援
用したことが、所論のように違法であつたかどうかの問題を判断するまでもなく、
原判決の右事実認定に違法は認められない。
同第三点について。
保証人が保証契約をする場合、保証契約書作成以前に生じた債務についても保証
することはなんら妨げられるものでなく、また特に異例とするに足りない。原審が
証拠によつてすべての観点から上告人の保証責任を判示のように認定したのはもと
より相当であつて、乙第三号証の日附のみにかかわる所論の非難は全く当らない。
その他の所論第一点は単なる事実認定の非難、第四点は証拠の取捨判断事実認定
の非難に過ぎずいずれも「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する
法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、
又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
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最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
裁判官 垂 水 克 己
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